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アロマオーガニックシャンプー&コンディショナー基材は安全か?

November 15th, 2016

基材に精油を加えるだけで簡単に作れてしまうものがアロマクラフトの良いところ。

今日は、シャンプーとコンディショナーの基材について解説しながら、基材の安全性について検証してみます。

hair care

 

シャンプー基材の中身

 

 

自然派シャンプーは、SLS FREEシャンプーと言い、Sodium Lauryl Sulphate (ラウリル硫酸ナトリウム : 頭文字を使いSLS)など石油系合成界面活性剤の洗浄成分が入ってないのが特徴です。往々にして、防腐剤として名高いパラベンフリーを謳うメーカーも多いですね。では、早速、一般的なSLS FREEシャンプーとオーガニックシャンプー基材を比較してみましょう。

 

 

SLS FREEシャンプー基材はこちらのものを参考にしました。以下が全成分です。

  • Aqua (Water) 水
  • Capryl/caprylyl glucoside カプリル/カプリリルグルコシド… 非イオン性界面活性剤
  • Cocamidopropyl betaine コカミドプロピルベタイン…ヤシ脂由来の両性界面活性剤
  • Glycerine (Veg) 植物性グリセリン…保湿剤
  • Xanthan gum キサンタンガム…増粘剤、乳化剤
  • Phenoxyethanol フェノキシエタノール…防腐剤
  • Hydrolysed wheat protein 加水分解小麦プロテイン…保湿剤
  • Aloe barbadensis (Aloe vera) leaf powder アロエ葉パウダー…育毛作用
  • Sodium benzoate 安息香酸ナトリウム…保存料
  • Potassium sorbate1 ソルビン酸カリウム…保存料

オーガニックシャンプー基材のこちらのものを参考にしました。以下が全成分です。

  • Aqua (Water) 水
  • Lauryl glucoside ラウリルグルコシド…トウモロコシ由来の成分でマイルドな界面活性剤
  • Cocamidopropyl betaine コカミドプロピルベタイン…ココナッツ由来でマイルドな界面活性剤
  • Glycerin グリセリン…植物性の原料で、溶剤、保湿剤として使用。肌の潤いを保つと同時に、製品の水分が蒸発するのも防ぐ。ココナッツ由来のものを使用。
  • Alcohol denat.* 変性アルコール…ライより製造。飲用付加とするため変性したものだが、外用では安全に用いられ、油分と水分を混合し、保存性を高める。
  • Calendula officinalis (Marigold) extract* カレンデュラエキス…抗炎症作用
  • Levulinic acid レブリン酸…サトウキビに天然に含まれる物質で、デンプン由来の成分。製品の安定性を高める。
  • Sodium levulinate レブリン酸ナトリウム…サトウキビに天然に含まれる物質で、デンプン由来の成分。製品の安定性を高める。

 

 

まとめると両者とも、洗浄力の強すぎる合成界面活性剤を使用せずに、皮膚を保護しながら、汚れを落とすマイルドな界面活性剤や保湿剤と、防腐剤のパラベンの代わりに、製品の安定性を保つ保存料で構成されているようです。

オーガニックか非オーガニックかは、配合されている植物性有効成分がオーガニック由来かどうかで決まっているようで、100%完全なオーガニック基材は難しいと言えそうです。

また、パラベンフリーと言えど、フェノキシエタノールなどの防腐剤は入っているので、成分はよく確認したいところですね。防腐剤に関して調べてみたところ、これは賛否両論あり、良し悪しを判断しづらいのが現状です。

両者を比較すると、天然成分由来で構成されている比率の高いオーガニックシャンプー基材の方がより自然派ですが、両者ともにお肌にマイルドで敏感肌に対応していると言えそうです。シャンプー基材に関しては、合成界面活性剤の有無をポイントにするといいかもしれません。

 

コンディショナー基材の中身

 

一般的なコンディショナー基材はこちらを参考にしました。以下が全成分です。

  • Aqua (Water) 水
  • Cetearyl alcohol セテアリルアルコール…乳化安定剤
  • Glycerine (Veg) グリセリン…保湿剤
  • Cetrimonium chloride  セトリモニウムクロリド…乳化剤、帯電防止剤、毛髪保護剤、柔軟剤、界面活性剤
  • Ceteareth-20 セテアレス-20…洗浄剤、可溶化剤
  • Cetyl alcohol  セタノール…乳化安定剤
  • Cocus nucifera (Coconut) fruit oil ココナッツオイル
  • Glyceryl stearate S/E  ステアリン酸グリセリル(SE)…乳化剤
  • Phenoxyethanol フェノキシエタノール…防腐剤
  • Ethylhexylglycerin1 オクトキシグリセリン…皮膚コンディショニング剤

オーガニックコンディショナー基材はこちらを参考にしました。以下が全成分です。

  • Aqua 水
  • Cetearyl Alcohol セテアリルアルコール…乳化安定剤
  • Betaine ベタイン…テンサイやサトウダイコンなどの植物由来の保湿剤、帯電防止剤
  • Coco-Glucoside ヤシ油アルキルグルコシド…ヤシ油を精製して得られた脂肪族アルコールと、デンプンから得られた糖(グルコース)を結合させたもの。皮膚の保護剤、スキンコンディショニング剤、ヘアコンディショニング剤
  • Butyrospermum Parkii (Shea Butter)* シアバター
  • Olea Europaea (Olive) Fruit Oil* オリーブオイル
  • Helianthus Annuus (Sunflower) Seed Oil* サンフラワーオイル
  • Cocos Nucifera (Coconut) Oil* ココナッツオイル
  • Simmondsia Chinensis (Jojoba) Seed Oil* ホホバオイル
  • Aloe Barbadensis (Aloe Vera) Leaf Juice Powder* アロエ葉パウダー
  • Xanthan Gum キサンタンガム…増粘剤
  • Phenoxyethanol フェノキシエタノール…防腐剤
  • Citric Acid クエン酸…髪のph調整、帯電防止、柔軟剤
  • Lactic Acid 乳酸…髪のph調整、保湿剤
  • Benzoic Acid 安息香酸ナトリウム…保存料
  • Dehydroacetic Acid デヒドロ酢酸…防腐剤
  • Tocopherol トコフェノール…酸化防止剤

 

両者のコンディショナーを比較すると、断然オーガニック基材の方が自然派で比較的お肌にも優しそうです。とはいえ、防腐剤や乳化安定剤の界面活性剤も入っていますし、市販のコンディショナー基材で完全オーガニック製品は難しそうですね。

 

まとめると・・・

 

基材を用いるメリットは、アロマクラフトにおける手軽さ。特にシャンプーやコンディショナーを最初から手作りにするには大変な労力と時間がかかります。シャンプー&コンディショナーの基材は、100%オーガニック素材はないけれども、市販のシャンプー&コンディショナーに比べると圧倒的にお肌にマイルドで優しい成分で出来ており、ご自身の頭皮と髪に合い、洗い心地や仕上がりがベターであれば、精油を加えるだけでアロマ効果を得られる基材として利用する価値は多いにあるのではないかと思います。